猫と幸せに暮らしていくためには、飼い主だけでなく猫も喜ぶ部屋を用意してあげたいものです。しかし、どんな部屋が猫にとって快適なのかわからず、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。猫が喜ぶ部屋作りをするには、猫の習性や猫にとって危険なものを知っておく必要があります。
本記事では、猫が喜ぶ部屋作りをするためのポイントや注意点について詳しく解説します。猫にとって危険なものも解説しているので、ぜひ最後までチェックしてください。
猫にとって快適な部屋の特徴
パーソナルスペースが確保されている
猫にとって、どれくらいの広さのスペースが必要なのかわからない方も多いのではないでしょうか。イギリスの非営利団体で、公衆衛生や福祉に関する取り組みを行っている「CIEH」のガイドラインによると、最低でも猫1匹につき2.55㎡×高さ1mの広さが必要といわれています。
ただし、猫がストレスを感じた際に距離をとれるように、最低でも半径2m程度のスペースは確保できるインテリアを決めるのがポイント。特に多頭飼いの場合は、飼い主や猫同士のパーソナルスペースが被らないように注意しましょう。
最適な室温に設定されている
猫にとって最適な室温は、26~28℃といわれています。猫の祖先は砂漠地帯で生息していたこともあり、猫は比較的暑さに強い動物ですが、部屋が暑いと猫も熱中症になるおそれがあります。
また、猫は汗腺が少ないため、汗をかいて体温調節するのが苦手です。そのため、外出時もエアコンは切らずに、室温を一定に保つようにしましょう。

床はタイルカーペットがおすすめ
床がフローリングの場合、猫が走ったりジャンプしたりする際に足への負担が大きくなってしまいます。滑り止めを塗ることもできますが、徐々に効果が薄くなっていきますし、剥がれたコーディング材を猫が誤飲してしまうことも。
そこでおすすめしたいのが、タイルカーペットです。猫の身体への負担を減らすことができ、走ったりジャンプしたりした際の音も吸収してくれます。また、毛足の短いタイルカーペットを選べば掃除も簡単です。
ただし、カットパイルなどの極端に毛足の短いタイルカーペットを選ぶと、猫が爪とぎと勘違いする場合があるため注意しましょう。
照明はLEDを使う
猫は暗闇でも狩りができるほど視力が高い動物なため、蛍光灯の光は刺激が強くて苦手といわれています。そのため、調光できるLEDライトがおすすめです。また、フリッカーレスなどの記載があるLEDライトであれば、光が点滅しないため猫にとってストレスが少なくなります。
LEDライトは寿命が長くて節電効果も高いので、白熱電球や蛍光灯を使用している場合は変更を検討しましょう。
キャットプルーフを意識する
キャットプルーフとは、猫が危険なものや場所に近寄らないように工夫をすることです。猫が喜ぶ部屋作りをしても、猫に危険が及ぶ環境では安心して暮らすことができません。
例えば、包丁やコンロがあるキッチンや落下の危険があるベランダなど、事故が起こる可能性がある場所には猫が入れないような対策が必要です。また、猫が壁や家具を傷つけないように、保護シートを貼ることなども検討する必要があります。
猫と飼い主が安心して暮らせるように、キャットプルーフを意識した部屋作りを行いましょう。
猫が喜ぶ部屋作りのポイント

猫が上下運動できる場所を用意する

野生の猫は木に登ったり、狩りのために走ったりするなど運動量が多いですが、室内飼いの猫は運動不足になりがち。そのため、キャットタワーなど高さのある家具を設置して、猫が得意な上下運動ができる環境を用意してあげましょう。
例えば、こちらのキャットタワーは高さが194cmあり、丈夫な土台と6本の支柱によってしっかり支えられているため、安定感に優れた商品となっています。また、落下防止の柵がついていたり、猫にとって有害なホルムアルデヒドが少ない接着剤を使用したりしているため、安全面にも配慮されたキャットタワーです。
高い場所や隠れられるスペースを作る

猫は木の上などの高い場所に登り、外敵から身を守ったり狩りをしたりして生活します。また、暗くて狭い場所に隠れることを好む習性があるため、部屋の中にもこのようなスペースを作ってあげることが大切です。
キャットタワーを設置したり、本棚など高さのある家具の上にベッドを置いたりすると、猫が喜んで使ってくれる可能性が高いです。猫がゆっくりとくつろげるように、安心できるスペースを作ってあげましょう。
なお、こちらのドーム型ベッドは巣穴のように身体がすっぽりと入る仕様なため、猫がリラックスして過ごすことができます。中に入れるクッションも高反発ウレタンとPP綿の2種類が用意されているため、猫の好みに合わせて選んであげてください。
トイレは食事場所から離れた場所に設置する
人間と同じように、猫も排泄物の匂いがする場所では食欲がそがれてしまいます。そのため、トイレの位置はできる限り食事場所から離れた場所にしましょう。
また、トイレの数は猫の頭数+1箇所をおすすめします。猫は非常にキレイ好きな動物なので、もしトイレが汚れていた場合に予備のトイレがないと、他の場所でトイレを済ませてしまう可能性が高いからです。
トイレは常に清潔に保ち、猫が快適に暮らせる環境を整えてあげましょう。
猫が喜ぶ場所に爪とぎを設置する

猫は自分の気持ちを落ち着けたい時や、マーキングなどのために爪とぎを行います。猫が背伸びをして爪とぎを行うのは、自分の体格の大きさを他の猫に伝えることで、強さをアピールする意味があるのです。
しかし、壁や家具で爪とぎをされると、賃貸の場合は退去時のトラブルにつながってしまいます。猫が好む場所に爪とぎを設置して、お互いが気持ちよく過ごせる環境を整えることが大切です。
なお、こちらの爪とぎは麻縄と綿縄の2種類が販売されており、好みに応じて選ぶことが可能です。直径20cmの極太ポールなので、猫が両足でがっしり掴んで存分に爪とぎすることができます。
猫が喜ぶ部屋作りのために危険なものを把握しておこう
電気コードなどひも状のもの
電気コードなどのひも状のものは、おもちゃに似ているため猫が遊んでしまいがちです。しかし、猫がおもちゃと間違って噛んでしまうと、感電や誤飲のリスクがあります。
電気コードのほか、釣り糸や毛糸、輪ゴムなどは猫の手が届かない場所に隠し、猫が安全に暮らせるように配慮しましょう。
ふたがついていないゴミ箱
ふたがついていないゴミ箱は、猫が中に入ってひっくり返してしまう場合があります。また、ティッシュや包装紙などのゴミを誤飲してしまうリスクもあるため非常に危険です。
そのため、ゴミ箱は必ずふたがついたタイプを選び、猫が倒さないようにある程度の重さや安定感があるものを選びましょう。
観葉植物
観葉植物の中には、猫にとって有害な成分が含まれている種類があります。例えば、ユリ科やサトイモ科などの植物は、猫が誤飲してしまうと非常に危険です。また、植木鉢は猫がトイレと間違えてしまうことも。
観葉植物を部屋に置く場合は、猫にとって有害な植物ではないか事前に確認し、植木鉢にはプランターカバーをつけるなどの対策を行いましょう。

洗濯機や浴槽
猫は高い場所に登るのが得意なため、洗濯機を足場として使うことがあります。洗濯機のふたを開けっ放しにしていた場合は中に入って眠ってしまうことがあり、気づかずに洗濯機をまわしてしまうと事故につながるため大変危険です。
また、お湯が入っている浴槽に猫が近づくと、転落して溺れてしまう可能性もあります。このような危険がある場所には、猫が近づかないように対策しておきましょう。
猫が誤飲してしまいそうな小物類
アクセサリーや化粧品、電池や文房具などの小物類が部屋に落ちていると、猫が誤飲してしまう可能性があります。猫は好奇心が強い動物なため、部屋に落ちているものをおもちゃやご飯と勘違いしてしまうことが多いです。
部屋は常に整理整頓し、猫が誤飲してしまいそうな小物類はきちんと片付けておきましょう。
安全面に注意して猫が喜ぶ部屋作りをしよう
今回は、猫が喜ぶ部屋作りをするために知っておきたいポイントや注意点などについて解説しました。猫が喜ぶ部屋作りをするためには、猫の習性や危険なものをしっかり把握しておくことが大切です。本記事で解説したポイントをひとつずつ押さえていき、猫が幸せに生活できる環境を整えてあげましょう。

猫を三匹飼育しており、猫が大好きな管理人がコミュニティサイト「ネコメタルシティ」を立ち上げました。
運営スタッフのほとんどが猫を飼育中、または飼育経験があります。
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